化学農薬・化学肥料を一切使用せず栽培・収穫した在来品種の大豆「みずくぐり」のカップ入り納豆を新たに商品化しました。これまでの「たかしま天然わら納豆」は晩秋から冬季の限定生産でしたが、「たかしま生きもの田んぼの納豆を一年中食べられるようにしてほしい」、「できればもっと安い価格帯の商品も出してほしい」とのご要望に応え、こだわりの「みずくぐり」を100%使用したカップ入り納豆の製造販売に踏み切りました。蓋を開けた瞬間に誰しもが「えっ!?」と驚く大粒大豆が自慢です。ぜひ、ご賞味くださいませ!
大豆は小麦などと共に、減反時の転作作目としても作付けが行われています。でも、乾いた土壌が適した大豆や麦の栽培は、湿度の高い水田の転作農地にはもともと適さないのです。とりわけ、高島の琵琶湖周辺の農地は湿潤な土地柄で、そうした土壌条件や自然環境を好むナゴヤダルマガエルやハッタミミズなどが「たかしま生きもの田んぼ」では見られます。
本州でもっとも絶滅が危惧されている種のカエルや、全国でも3箇所でしか生息が確認されていない珍しいミミズが高島ではごく当たり前に見られるほどですから、湿害の影響を受けやすい大豆を一切の農薬も使わずに栽培するというのは、とても難しいことなのです。
そんな高島で、農薬も化学肥料も使わずに大豆を育てるために私たちが着目したのが滋賀県在来品種の「みずくぐり」という大豆です。「水をくぐっても実らせる」という願いや想いのこもった名前の由来どおり、湿害に比較的強く、また、「さや」の皮が厚いので農薬を使用しなくても虫食いの害にも遭いにくいという特色をもつ近江伝来の品種です。
収穫量と効率を重視した改良品種とは異なり、もともとそれほど多くの収量が見込める品種ではありません。しかし、晩秋には日本海型季候特有の冷たい雨(高島しぐれ)が降る高島で、有機農法による大豆栽培を展開していくための切り札として、私たちは「みずくぐり」の可能性にかけてみることにしました。
最初の年の栽培成果は本当にわずかでしたが、その大粒な実に秘められた豊かな味わいや、しっかりとした甘みに、特産物として育てていく自信をもつことができました。そんな「みずくぐり」を100%使用した、とても贅沢なカップ入り納豆です。ぜひ一度、ご賞味ください。
【カップ入り納豆 みずくぐり】
内容量:納豆80g (40g×2) (たれ4g 辛子0.8g)×2
※カップ入り納豆 みずくぐり の購入はこちらからどうぞ。